過去のK語・観察会

第4回 2008.11.30 神戸商工貿易センタービル 26F 第6会議室

【現実的】 real

この生の動きをみてみよう。樹木の成長、羽ばたく鳥、流れる川、雲や稲光や機械の動き、海岸に寄せる波の動き、これらの動きを見ていると、命そのものが行動、絶えざる行動であり、そこには始まりも終わりもないものであることが分かるのではないだろうか。
この生は、常に動きの中にあるものである。それが宇宙であり、神であり、恍惚であり、現実なのである。
しかし、膨大な生の行動を、われわれは卑小な日々の行動に矮小化し、どうしたらいいんだ、どんな本を、どんな組織を頼りにすればいいのか、と汲々と生きている。

 

real

When you look at this life of action―the growing tree, the bird on the wing, the flowing river, the movement of the clouds, of lightning, of machines, the action of the waves upon the shore―then you see, do you not, that life itself is action, endless action that has no beginning and no end. It is something that is everlastingly in movement, and it is the universe, God, bliss, reality. But we reduce the vast action of life to our own petty little action in life, and ask what we should do, or follow some book, some system.

― Krishnamurti, Bombay, 1958

 

■Kの表現としての「現実」reality

・現実は幻想を含む
 reality includes the illusions

・心の傷はひとつの現実である
 a psychological wound is a reality

・現実の世界では利己心は消失することはない
 there is no end of selfishness in the world of reality

・現実は思考によって織りなされている
 reality is put together by thought

・思考がうみだした現実は真実ではない
 the reality which thought has made is not truth

 

■「現実」realityの対極にある「真実」truth

・真実は絶対的であり、相対的ではない
 truth is absolute, not relative

・真実を見出すと、即行動になる
 if you see the truth of it, you act

・美は真実
 beauty is truth

・真実はだれのものでもない
 truth doesn't belong to anybody

・真実は経験されることはない
 truth can never be experienced

・真実と愛はひとつである
 truth and love are one

 

■ハイデガーの思想

存在が生死にわたって、ありとあらゆることの成立前提であり、土台である。存在はモノ(存在者)ではない。モノではないから、現前しようがない。現前しないから、それを所有(記録・捕捉・所持・保存・記憶・保存・把握)することができない。所有できないから当然、失いようもない。
『ハイデガー 存在神秘の哲学』古東哲明


・「存在は対象的に眼前に現れでることがない」
 『根拠律』ハイデガー

・「人間は在り、しかも在らぬ。在るようにみえて在らぬのだ」
 『ハイデガー全集9』ハイデガー

・「存在はその本質において根拠である。だから存在は、それを根拠づけるようなさらなる 別の根拠をもつことはありえない。」 cf.存在無底
 『ハイデガー全集9』ハイデガー

・「たとえあなたが3千年、いや3万年生きようとも、誰もいま生きている
 生以外の生を失うことはなく、いま失う生以外の生を生きることもない。
 ―― 最も長い生涯と、最も短い生涯とは、それゆえ、同等である。」
 『自省録』マルクス・アウレリウス

・ 「現在を見てしまった者は、すべてを見てしまったのである。」
 『自省録』マルクス・アウレリウス

・ 「存在(リアリティ)は、刻一刻の<今ここ>だけの生起にすぎない。」
 『ハイデガー 存在神秘の哲学』古東哲明

 

ページのトップへ戻る

 

第3回「学ぶ」 << 過去のK語・観察会 >> 第5回「悲しみ」