[K's Pointからのメッセージ|2020.3.30]

2020年の春

    アナーキー・タケ (森本 武|NPO K's Point代表)

親愛なる友へ

ひとは、自分に起こっていることとして、自分の体内体外の変化を見届けつつ、その変化に喜び、悲しみ、あるいは不安を、あるいは希望を感じ取って日々を過ごしています。
疫病がはやり、商売が滞り、ひととの交流がままならぬ時間を、「私」は過ごさざるをえない状況にあります。

世界はひとつの難題を共有している、という認識を、「私」の頭脳は当然のものとして受け取っています。一方、より深い、より信頼できる純粋な意識の認識においては、「私」の所有する固有の世界において、疫病報道が激増し、学校や会社の活動が制約され、手洗いやうがいの励行が、いつになく義務的に求められているという動きを冷徹に観察しています。

「私」の生きる固有の世界に、冷静に、慎重に、注目してみると、目の前に、いつものマグカップがあり、使い慣れたソファーとテーブルが変化無くあり、テレビも、携帯電話も、床のカーペットも、何の形状変化もなく、何の危機的メッセージも発せず、黙って、変容することなく、在るはずです。

思いかえせば、「私」は、このような世界に、いつの日か、やってきたのでした。
目撃してきただけでも、「私」の居合わせた場や状況は、常に変わり、縁ある多くの人が、いまは、この世界を去って、見えなくなっています。
「私」を見続けてきた目だけが、見える世界の変化とは無縁なように、何の変化もなく、今も、変わらず、存在しています。

変化するものは本質ではありません。その真理を、この目は知っています。
疫病や、不況や、消えてしまう計画や事業は、みんな本質ではありません。
現れたものは、必ず、消えていきます。現れないものは、消えることがありません。
「私」を見てきた不変の目は、誕生した経験のない純粋意識の目であり、それは現れたものではないので、消えることはありません。
現れたものをしっかり見届けるのが、真の学習です。その学習の機会を、われわれは人生と呼んでいます。

常に身体を清潔に保つこと、低体温にならないように保温対策を怠らないこと、睡眠と食事の質を確保することなどは、「私」にとって、常に重要な生活規範といえるでしょう。

現れたものに出会い、それをどのように捉え、どのように対処するか、それも学習ですが、一番大切な学習は、「変化は本質ではない」という真理を理解することだとおもいます。
変化に動じない絶対安心の意識を、われわれは与えられています。この不動の意識、その目があるからこそ、「私」に起こっている変化を観察しうるのだ、という真相を常に思い起こして下さい。

2020年3月30日 記